再就職というとキャリアの棚卸や新しい就職先へのマッチングということに目が向きがちです。
それと同じくらい大切なことに「自己理解」は再就職にとって重要です。
自己理解が進むことによって単に面接に有利になるだけではなく応募先の選別や能力のマッチングが変わるという大きなメリットが期待できるからです。
自分の強み弱みが言えるか
面接の場面で「あなたの強みと弱みを教えてください」と質問されたら上手くこたえられるでしょうか?
または「あなたの長所と短所を教えてください」と質問されるかもしれません。
高校生の就職面接では弱みや短所など捉えようによってはネガティブに捉えられる事柄は質問しないようになっているのが慣例です。
一方、社会人の再就職の面接場面では多々聞かれることがあります。
弱みや短所を言ったら面接で不利になるのではないか。
「ありません」と回答することが正解と思う方がいても当然です。
しかしながら、弱みや短所がない人はいません。
誰でも強みや弱み、長所と短所などかならず両面を持ち合わせています。
あらためて考えてみて、自分の強みや弱みや長所と短所が見つからないという方は、自分を見つめ直す必要があります。就活でいう自己理解とは、
この自分の強みや弱み、長所と短所を知る(正確に言うと知っている)ということなんです。
自己理解が必要な理由
では、なぜ自己理解が必要なのか。
仕事の能力、知識や経験があれば問題ないのではないかと思う方も多いのではないでしょうか。
確かに遂行能力を重視される職種もあると思いますが、私は次のように考えます。
結論から言うと「職場でうまくやっていけるか」という事です。
仕事は上手くいいく場合もあれば上手くいかない場合もあります。
大小の壁やスランプ、体調不良などいろんな状況に遭遇します。
また、どんな仕事でも一人ではできません。
協力や協調し合う場面は多々あります。
そんなときに自己理解がある程度できていない人は、いろんな不協和音を発生させてしまいます。
知り合いの病院の事務長と採用について話したときに、こんなことを聞かせてくれました。
面接の際に、最低限の能力は必要だが、この人はうちの職場で上手くやれるかどうかで最終判断するということでした。
例えば自分は気が短いとこがあるなぁと知ってる人は、我慢することや、一呼吸おいて発言するなど、自分の活かし方を知っています。
一方、気づいていない人(本人のなかでは気が短いわけではなく当たり前のことと思っている)は、
思い付きで発言したり、争い合うという方法をとります。これでは職場のチームワークは乱れてしまいますね。
こちらのブログ「面接で自分の長所と短所を伝えるときに使えるテクニック」も併せて読んでみて下さい。
自分を見つめ直す
ではどうやったら自己理解が進むのでしょうか。
まず最初は、自分と一度じっくり向かい合う時間を持つことです。
一度にやり終える必要はありません。
メモやスマホに記録しておき、思いついたら書き加えるなど完成させてみて下さい。
今までの人生で少しでも褒められたり、叱られた記憶が大きなヒントになります。
次に親や友人知人に、「私のいいとこ悪いとこって何?」と聞いてみて下さい。
できれば一人ではなく、複数の人に聞いてみることが大切です。
最後に、自己理解のためのツールを利用することをお勧めします。
ネット上もいろんなツールがあると思いますので参考にしてください。
ちなみに私のお勧めはエゴグラムです。
肝心なことはツールにたより過ぎないことです。自分と向き合うことが大切です。
なお、就活の教科書に書いてあるようなコミュニケーション能力が高いことをアピールするなど画一的な表現をする場合も個性(あなたらしさ)を付け加えるようにしましょう。
まとめ
自己理解をしていくことは一度では終わりません。
なぜかというと人間は変化していくからです。
何かの節目に自分を見つめる時間をつくってみて下さい。いわゆる自分の棚卸ですね。
最後に短所や弱みを回答する場合のワンポイントアドバイスです。
例えば短所として「決断力がない」としましょう。
そのまま答えることに不安がある方は、
「少々決断力に欠けるところが短所ですが、自分で考えて決断できないときは、上司など周りの人の意見を参考にさせてもらい、仕事が停滞しないように心がけてきました。」
など、短所の活かし方をアピールとして変えてみて下さい。
